まるさんかく衛門

夢を見た

ワタシはいろんな人の夢を渡っている
名前は本当は「加藤衛門」だけれど・・・・本当の名前を知られると、その人の夢に捕まってしまい、帰れなくなってしまうから、
「まるさんかく衛門」と名のっている

夢の通り道には何人もの人がベッドの中で眠っていて、そこを通らなければ先には行けない
時々、ワタシの姿に気付く人がいて、願いをかけてくる時がある
そうされるとワタシは先には進めないので、叶える
その願いは眠るためのささやかなものであるのがやくそくであり、夢渡りであるワタシは、添い寝して頭をなでてあげたり、子守唄を唄ったり、痒い背中を掻いてあげたり、頭痛で痛むこめかみを揉んであげたり、軍曹さんでアレコレしてあげたりするのだ(^_^;)
願いが叶えられるということは、その人が眠りにつくということ

今夜のワタシは昇り坂の一本道を帰らなければならないのだけれど、そこには二組のカップルが眠れないで悶々としていた

一組目の男がワタシを見つけて願いを口にする
「まるさんかく衛門さん!どうか私の好きな歌を聴かせてくださいな!」
ワタシはベッドの頭の部分にある木製の柱を握り、少しだけ回す
すると、男の好きな歌が流れ始める
二人は幸せな笑みを浮かべて柔らかいベッドの中で抱き合い、眠りにつく・・・・しかしハードなメタルでよく眠れるものだ・・・・

そこへもう一組のカップルの女性がワタシに声をかける
「まるさんかく衛門さん!ハードなメタルで眼を覚ましてしまいました・・・・どうか私の好きな絵本を読んでくださいな・・・・」

ワタシは彼女の好きな絵本に変身して自らのページを捲りながら読んであげる

なんだかとてもおどろおどろしい復讐劇の絵本で、ワタシは鳥肌をたてながらも出来るだけ優しい声で読んであげる

彼女は幸福そうな笑みを浮かべて血みどろな場面で彼氏の腕の中で眠りにつく・・・・

そうやってワタシはなんとか夢の坂道を通り抜けて、たった今、自分の身体に戻り、目覚めたところだ
目覚める直前に
「まるさんかく衛門さん!まるさんかく衛門さん!どうか私の所にも来てくださいな🎵」
という声が背中の方から聞こえた

あれは誰の声だったのかな?・・・・


そんな夢を観た




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by t102910291029 | 2018-06-22 04:18 | Comments(0)
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